食いしん坊なプロの衛生管理屋が、食品衛生に無理くり絡めながら美味しいグルメや新商品を紹介&レビューするというほぼ雑談企画モノ、「グルメ食品衛生」。

今回はマクドナルドの新作「ごはんバーガー」を食べながら、マクドナルドで発生した異物混入事故と、食品衛生の専門家からの見解などのお話をしていきたいと思います。

改めまして、皆様こんにちは。
食品衛生コンサルタントの高薙です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えしています。

挿画:ごはんバーガーCM
日本マクドナルド

 

マックのごはんバーガーに新作登場

期間限定で、マクドナルドの「ごはんバーガー」に新作が登場、とのことです。

日本マクドナルドは9月29日、全国の「マクドナルド」店舗で新メニュー「ごはんチキン にんにく黒胡椒」「ごはん海老 旨辛仕立て」を発売するとともに、「ごはんてりやき」の復活販売を開始。
計3種類の「ごはんバーガー」を期間限定で提供する。

挿画:ごはんバーガー
日本マクドナルド

「ごはんバーガー」のラインナップ(期間限定品)※価格は税込み
  • ごはんチキン にんにく黒胡椒(新作):410円(バリューセット 710円)
  • ごはん海老 旨辛仕立て(新作):440円(バリューセット 740円)
  • ごはんてりやき:390円(バリューセット 690円)

このように、今回出された「ごはんバーガー」は3種。
なかでも注目は、新商品の「ごはんチキン にんにく黒胡椒」と「ごはん海老 旨辛仕立て」でしょう。

あ、ちなみにバリューセットには、サイドメニュー(マックフライポテトMサイズ、チキンマックナゲット5ピース、サイドサラダ、ヨーグルト、えだまめコーンのいずれか1つ)に加えてドリンクMサイズ(またはマックシェイクSサイズ、カフェラテSサイズのいずれか1つ)が付く、とのこと。
いやあ、昔に比べて今はセットメニューの選択が随分と増えてるんですなー…。(遠い目)

ちなみにこれらは「夜マック」、つまり17時以降からの販売となりますのでご注意を。
それから期間限定品ですので、詳しくはマクドナルドのページにてご確認ください。

挿画:ごはんバーガー
日本マクドナルド

マクドナルドの異物混入で健康被害が!

さて、そんなマクドナルドですが、少し前に珍しいことにマクドナルドで金属片の異物混入が発生。
しかもそれによって購入者の女性が、それを食べたことによって歯が欠けた、との主張がなされていました。

日本マクドナルド(東京)は、福岡市中央区の店舗で製造販売したハンバーガーに金属片とみられる異物が混入し、食べようとした女性客の歯が欠ける被害が出たことを明らかにした。
調理器具の一部が脱落したとみられ、同社は女性に謝罪した上で、全国の約2900店で調理器具の緊急点検を行った。
同社によると、女性客は14日午後2時頃、「マクドナルド天神西通り店」でハンバーガーを購入。
店外で食べている途中、バネのような金属片の異物(長さ約4・5センチ)が混入しているのに気づき、同店に連絡した。医療機関を受診したところ、歯が約1ミリ欠けていたという。
同社広報部は「原因究明と再発防止に努める」としている。

挿画:マクドナルドで異物混入

このニュースは以前、ここでも軽く紹介したことがあります。

そこでも書いたことですが、一般的に想像されている以上に、マクドナルドというのは食品衛生、品質管理に極めて力を入れている企業です。
マクドナルドの食品衛生に関する基本方針は、こちらに書かれています。

にも関わらず、こんなことが発生している。
こりゃもう一度マクドナルドは反省し、店舗での管理を見直す必要がある。
そう本社品管部門は考え直している(した)ところでしょう。

挿画:マクドナルド
日本マクドナルド

マクドナルドの金属異物混入を考える

さて、ここでマクドナルドの金属異物混入について、もう少し深堀りしていくとしましょう。

まず、上にも紹介した(↓これね)マクドナルドの衛生管理方針をぼくのような食品衛生の専門家がどう読むか。
教えましょう。

マクドナルドの品質管理において重視されているのは、「トレーサビリティの徹底」と「マネジメントシステムの確立」。
ズバリ、この2点です。

なぜなら、マクドナルドほどの大手となると、なおのこと「いかに管理するか」が重要になってきます。
そこで、生産から製造、物流、加工販売とそれらを通じて管理するためには、この2つが重要になってくる、というわけです。

実際、(ぼくが知る限りですが)マクドナルドとの取引を製造メーカーが行うためには、ISO22000、あるいはFSSCの取得が条件となってきます。
そうしてしっかりとマネジメントシステムを構築して、トレーサビリティの出来る体制を整えてから、マクドナルドの商品の原料を製造することが出来る、というわけです。

そんなマクドナルドに製品をおさめている工場で4.5センチというレベルの金属異物が発生することは、まずありえません。
なぜなら、それらは必ず金属探知機を通されてからマクドナルドに納入されるからです。

ましてやバネのような比較的検知しやすい形状や大きさのものが検知されないような金属探知機を使っているような工場で、マクドナルドの原料を作れることは、まずありません。そもそもとして、取引をしてくれませんし、もしそんなことがあれば今後の取引はなくなります。
なので、現場品管の首はぽんぽんと飛ぶことになるでしょう。
そんなヘマを、ISO22000取得を果たしてきたまともな工場がすることは、まあ普通に考えればないでしょう。

なぜか。
もしそんなことが工場の製造段階で発生していたら、その工場のマネジメントシステムは、なかんずくHACCPシステムは、ろくに機能していない、ということと同意だからです。
つまりちゃんとHACCPやってねーだろ、という話です。

そもそも金属異物対策というのは、どこだってHACCP上のCCP、つまりは「重要管理点」です。
にも関わらず実際、この女性はこうして健康被害を起こしているわけです。
工場や店舗で何をどうしたかはさておいて、現実問題、異物混入による健康被害が発生している。

だいたいHACCPというのは、そもそもからして、健康を害するような大きな問題を起こさせないことを目的として、そのためにそうなる危険性のある箇所を「重要管理点(CCP)」とし、しっかり管理しようというものです。
ですからこれはその「重要管理点」で問題を起こした、ということですからね。
つまり、こんなことを起こしてんだからHACCPやってる意味ねーじゃん、とそういう話になってしまっている。

マクドナルドの食品衛生は、HACCPに則って行っている。
にも関わらず、そのHACCPがちゃんと機能していなかった。
だからこんなことが生じてしまった。
少なくともマクドナルドの本社品管は、こう捉えるべきだし、実際にこう捉えているでしょう。ていうか、このクラスの本社品管さんがそう捉えないはずが絶対にありません。

挿画:分析結果

バネ混入はマクドナルドの店内で発生した?

ではそんなバネの混入はどこで生じたものなのか。
情報が少ないので何とも言えません。
ですが、おそらくは店側での加工段階で発生した、というのが一般的な見解でしょう。

となると、マクドナルドが現在行うべき手は、店舗内でのHACCPの見直しです。
改めてそれを急ぎ進めているとこかと思います。

でもバネですからね、そんなものが混入するというのも極めて珍しい話では確かにあります。

器具や機器の劣化による異物混入。
実を言うと、これを防ぐのはかなり難しい話です。
一般的には始業前と就業後の点検時に目視確認するしかないのですが、なにぶんヒューマンチェックです。
それに頼らない仕組みとしての対策、となるとそんな簡単なものでもないでしょうね。

挿画:異物混入

実際に新作ごはんバーガーを食べてみる

さあ、そんなマクドナルドですが。
それでは冒頭に紹介した新作「ごはんバーガー」を食べてみるとしましょう。

挿画:ごはん、できたよ
日本マクドナルド

まずは近所のマクドナルドで、これらをご購入。
そしてマックのポテト大好きの子供らのために、一緒にフライドポテトも。

さあ、これらをおうちに戻って、早速開封し試食していくとしましょうか。

ごはんチキン にんにく黒胡椒

まずは、「ごはんチキン にんにく黒胡椒」からです。

挿画:ごはんチキン にんにく黒胡椒
日本マクドナルド

食べ応えのあるチキンパティににんにく黒胡椒ソースを合わせて、ごはんに合う味付けにしました!
サクサクとした軽やかな衣のボリュームたっぷりのムネ肉を使ったチキンパティ、シャキシャキのレタスとまろやかなチェダーチーズに、にんにくの旨味と黒胡椒がガツンと効いたにんにく黒胡椒ソースを加え、100%国産米を使用した特製のごはんでサンドしました。
ふっくら炊き上げた香ばしい醤油風味のごはんと、サクサク衣でボリュームのあるチキン、にんにくと黒胡椒の効いたパンチのあるソースが絶妙にマッチした、満足感たっぷりの味わいをご堪能ください!

ご飯に、揚げ物!
つまりはチキンカツをご飯で挟んで、そこにチーズをたっぷりと加えているわけです。
うう、考えるだけでも美味そうだけど、でもそのぶんダイエットの罪悪感、ハンパないな…。
(ていうかそもそもダイエット中にマックを食べようとしている自体がだな…)

挿画:挿画:ごはんチキン にんにく黒胡椒

さて、開封してみると、おお。
大きなチキンカツが、完全にご飯からはみ出しています。

ご飯に挟まれているのは、メインである鶏ムネ肉のチキンカツに、とろーっと溶けたチェダーチーズ。
そしてレタスと、にんにく黒胡椒ソース。
こりゃあ美味いやつや。
絶対美味いってわかるやつや!

では、いただきます。

挿画:挿画:ごはんチキン にんにく黒胡椒

おお、思いのほかに黒胡椒のパンチがくるな。
黒胡椒好きにはありがたい。
しかも、そのニンニクも効いたソースが美味い。
この醤油ベースのソースは、パンズよりもご飯向きかもしれない。
味の濃さも程よくて、またこの醤油味がチーズとも合う。

一方、チキンパティも割と大きくて食べごたえがあって、がっつりと食べられるのが嬉しい。
チキンナゲットとは若干ながら違う食感。材料や調理法が違うのかな。
とろっと溶けたチーズも、このチキンにマッチしている。
ただしそのチーズもあってか、チキンカツのサクサクさやレタスは存在感希薄。これは仕方ないか。
(それとチーズはチキンには確かにあっているけれど、ご飯にどうなんだろ、という気がしないでもない…)

うちの子供達は揃って、こちらをプッシュしていました。
そんな育ち盛りやはらぺこ男子は、こちらをお勧め。

ごはん海老 旨辛仕立て

続いては「ごはん海老 旨辛仕立て」です。

挿画:ごはん海老 旨辛仕立て
日本マクドナルド

ぷりぷりのえびカツに旨辛ソースを合わせて、ごはんに合う味付けにしました!
ザクザク衣とえびのぷりぷり食感が特長のえびカツと、シャキシャキのレタスに、赤唐辛子のピリッとした辛みとガーリックの旨味が効いたソースを加え、100%国産米を使用した特製のごはんでサンドしました。
ふっくら炊き上げた香ばしい醤油風味のごはんと、ぷりぷり食感のえびカツ、旨味と辛味が絶妙な特製旨辛ソースが絶妙にマッチした、やみつきになる味わいをご堪能ください!

ほう、こちらはえびカツ。
ご飯にえびカツです。
ちょっとゴージャスでこじゃれた感じ?

挿画:ごはん海老 旨辛仕立て

開封してみると、これまたご飯からはみ出した、大きめのえびカツが。
えびカツ好きには嬉しい、ボリューム感。

ご飯の中には、そのえびカツに加えてレタスが。
ソースと、何よりもチーズがないため、レタスにはシャキシャキ感が残っています。

では、いただきます。

挿画:ごはん海老 旨辛仕立て

あ、え、ちょ、
辛いぞ!?
想像以上に、ピリッと辛いぞ!?
そして、ちょっと甘いぞ!?

え、マヨネーズやタルタルソースじゃないのか。
改めてメニューを見直す。
「ごはん海老 旨辛仕立て」とある。
ああ、「旨辛」か。だから、辛いのか。

そんなえびカツバーガーに使われているのは、なんと赤唐辛子のソースでした。
少しばかり面食らいましたが、でもこれもこれだな。
なんだろ、甘辛いソースからアジアン風味を差っ引いた感じ?
それをえびカツにかけた感じ?

とは言え、なんといっても、えびカツが想像以上に美味い。
衣にはサクサクな食感が感じられるし、海老の旨味も伝わってくる。
正直、これだったらご飯ではなくパンズかな、とか、このソースじゃなくてもよくないか、とか思わなくもないけれど、でもだからといってそれがマイナスに働くことはさほどにない。

重みのある「ごはんチキン」に比べると、ライトな食べ口というか、あっさりと軽め。
そんな印象ですが、ぼくはこれ、好きですね。
えびカツがもともと好きだということもあるんでしょうけど、すり身に加えてプリっとした海老を入れているのがそのポイント。
出来たらもう少しプリっとした食感がほしかったけど、マックでこの値段じゃ仕方ないかな。

てことで、ぼく的にはこっちを推したい。
大人向け、あるいは女性向け、かな。

挿画:マクドナルド

まとめ

今回はマクドナルドの期間限定「ごはんバーガー」を試食しながら、マクドナルドで発生してしまった金属異物混入についてのお話を食品衛生の専門家の立場からさせていただきました。

さて、この「ごはんバーガー」新作二品もいいのですが、地味に「ごはんてりやき」も復活してるんですよね。
こっちも実はめっちゃ美味いんだよなー。
食べてみたいなー…。

おっと。
以上、このように、このブログでは食品衛生の最新情報や知識は勿論、その世界で長年生きてきた身だから知っている業界の裏側についてもお話しています。
明日のこの国の食品衛生のために、この身が少しでも役に立てれば幸いです。

挿画:ビジネスパーソン